富岡市富岡に今年6月、オープンした「上州富岡ブリュワリー」。このブリュワリーのクラフトビールが好評だ。

　同所が醸造するビールは現在4種類で、いずれも重厚な味わいのフルボディと呼ばれるタイプ。金色が美しい「地粉ヴァイツェン」（中500円、大800円）は富岡市産の小麦を使用し、トロピカルで上品な味わい。濃い色が印象的な黒ビール「スタウト」（同）は、香りの良さも自慢の一杯だ。ビールのほか軽食も提供する。

　店舗スペースは木のぬくもりを感じる造りで、カウンター席と立飲み用のテーブルを用意。天候の良い日は屋外でビアガーデン気分も味わえる。オープン以降、家族連れを始め幅広い年代の来客があり、オーナーの新井篤さんは「ビールのおいしさに驚くお客様が多く、手応えを感じている」と話す。10月からは同店と高崎タカシマヤで瓶ビールの販売もスタートした。

　おいしさを追求するため醸造技術はもちろん、機材にもこだわった。例えばビールサーバーは、たるごとに大きな冷蔵庫で冷やすタイプを採用。瞬間冷却して提供するビアサーバーより、ビールの温度が一定で品質を保ちやすいという。こうした積み重ねが味の良さにつながっている。

　オーナーの新井さんは一般社団法人篤厚会の代表理事で、知的障害者や精神障害者の共同生活を援助している。そうした中、地場産のクラフトビールを生産することで麦農家と障害者の雇用を結び付けたいと考え、醸造所を計画。2018年にビール造りの修行を始めると、建物や器具の準備も進め、オープンにこぎ着けた。

　現在は輸入した麦とホップがメインだが、ゆくゆくは地場産の麦を増やし、地域を盛り上げていくのが目標だ。「ぜひ飲んでいただき、おいしさを味わってください。飲んで頂くことが障害者雇用の支援につながるので、お手伝いください」と新井さん。この秋は富岡市に誕生した新スポットで、話題のビールを味わってみよう。

住所

富岡市富岡1426-1

営業時間

11：00～20：00

休み

第1・3水曜、毎週木曜

問い合わせ

0274-67-7266

※新型コロナウイルス等の影響により、営業時間の変更や休業の場合あり。