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前橋銘菓「片原饅頭」が再復活
オープン1か月を経て変わらぬ人気
2023.11.10
WEEKLY TOPIC  中毛  前橋市

 前橋の“味”として約200年の歴史を持つ「片原饅頭(まんじゅう)」が2度目の復活を遂げ、10月から販売を開始した。懐かしい味を求めて多くの人が訪れ、グランドオープンから1か月たった今も予約待ちの人気だ。

伝統の製法を引き継ぎ手作り
時代に合わせ店舗はスタイリッシュに

 片原饅頭は、米麹(こうじ)から作った酒種(さかだね)で天然発酵させた生地を使い、優しい甘さのこしあんを包んだ酒まんじゅう。前橋市千代田町に1832年(天保3年)に創業した「片原饅頭志満(しま)屋本店」が始まりだ。同店が1996年に閉店した後、前橋市出身の元競輪選手・福島正幸さんが、店の職人頭だった男性から製造の指導を受けて2004年に復活させた。しかし、後継者不在のため2020年11月に閉店、再び“幻の饅頭”になっていた。

 今回の再復活は、就業支援などを手がける高崎市の株式会社ワークエントリー(星野聡志社長)が、福島さんから事業を承継。きっかけは群馬県事業承継・引継ぎ支援センター(前橋市亀里町)の紹介で、同社の子会社として「株式会社片原饅頭」を設立し、福島さんの指導を受け1年8か月かけて準備を進めた。

 生地には県産小麦粉2種をブレンドし、酒種に使用する米ともち米も県産だ。こしあんの材料となる小豆と砂糖だけは県産が難しいため国産。天然発酵した生地を手ごねし、あんを手包みする、といった手間と時間が掛かる作り方も伝統に倣うが、店の造りは「若い人も入りやすく」と白を基調にシンプルで明るくし、製造工程が外からも見える今風のスタイルにした。

予約必須の売れ行き

 本格オープンの10月3日から約1か月がたつ現在も予約のみで売り切れる状態。使命感を持って承継した星野社長も「お客様の熱量が想像以上」と驚く。「希望者に待っていただいている状態だが、質を保ちつつ、無理のない経営にして、200年の歴史を次の200年につなげたい」と就業支援や創業支援をしてきた会社ならではの視点で取り組む。作り継がれる“前橋の味”を少し待っても食べてみては。

データ
片原饅頭

前橋市城東町2-3-8 広瀬川サンワパーキング1階


10:00~13:00


化粧箱入り6個セット1,250円のみ。予約優先。


月・金・日曜


予約専用番号 080-5073-5834(10:00~13:00、月・金・日曜休み)


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