群馬よみうり
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TOPIC
ひょう害受けた果実農家を救いたい
高崎の加工会社や飲食店が商品化
2022.08.19
WEEKLY TOPIC  西毛  高崎市

 5月27日と6月2日の降ひょうによって、高崎市では特産の梅や桃などが大きな被害を受けた。未曽有の災禍に悩む農家を救おうと、同市内の食品加工会社や飲食店がひょう害果を使ったジャムやプリンを製造し、販売している。

箕郷の梅を使用した無添加ジャム

 県内有数の梅産地である箕郷地域は、2回の降ひょうで約7割が被害を受けた。これらのうち、農薬や化学肥料を使用しない畑で育てられた梅を使用し、ジャムとして製品化したのが剣崎町の「アダバイオ株式会社」だ。同社は、梅を使った健康食品を開発しており、自然災害や高齢化で悩む箕郷の梅農家に「少しでも貢献したい」と商品化を決めたという。

 ジャムに使ったのは、爽やかな酸味の「白加賀」と、適度な酸味と濃厚なうま味を持つ「織姫」。共に箕郷を代表する品種で、それぞれの特徴が楽しめるよう2個セットにしたほか、無添加にこだわり梅と砂糖のみで仕上げた。商品は7月から販売しており、同社に電話注文するか、通販サイト「食べチョク」などで購入できる。

梅ジャム

剣崎桃を使った風味豊かなプリン
秋には学生と開発したカボチャパイも

 島野町に本店のある「セレンディップ」は、地場食材を使った菓子の開発に定評があるスイーツ専門店。6月のひょうで、約6割に被害が及んだという「剣崎桃」を使い、「群馬ファーマーズプリン『剣崎桃』」を製造した。剣崎桃は同市西部を中心に生産されている桃で、芳醇(ほうじゅん)な香りや甘味が持ち味という。そんな特徴を堪能できるよう、プリンには皮から煮た桃をコンポートにして使用。夏期限定商品として、今月28日まで本店とイーサイト高崎店で販売している(桃がなくなり次第製造終了)。

 また、同店では現在、高崎健康福祉大学の学生らと協働し、阿久津町で被害を受けたカボチャ「栗天下」を使ったパイも開発中だ。白あんや白玉を加えた和風パイになる予定で、10月1日の発売を目指し試作を重ねている。同店は、「商品を通して群馬の食材の魅力を感じてもらえたら」と話している。

群馬ファーマーズプリン『剣崎桃』

データ
ひょう害果実を使った加工品
梅ジャム(しらかが、おりひめ)

各160g、2個セット1,620円


アダバイオ株式会社 0120-87-0615


群馬ファーマーズプリン『剣崎桃』

テイクアウト550円、手土産セット(4個入り)2,500円、(6個入り)3,700円


本店/高崎市島野町1093-1
イーサイト高崎店/JR高崎駅東口


セレンディップ本店 027-386-5526


【URL】https://www.restaurant-serendip.jp/

※8月28日までの販売予定だが、桃がなくなり次第製造終了。

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