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ホテルなのか 美術館なのか
異空間「白井屋ホテル」12日オープン
2020.12.04
WEEKLY TOPIC  中毛  前橋市

 江戸時代から約300年続き、2008年に閉業した前橋市本町のホテル「白井屋」が、約6年にわたる再生プロジェクトを経て12月12日に「白井屋ホテル」として再誕する。アートやデザインを軸にした他に類を見ない施設で、前橋市街地の新たなシンボルになりそうだ。

建築家・藤本壮介が設計した2棟
内装デザインは多彩な芸術家が参加

 国道50号から見える外観は、白い壁面にビビッドなタイポグラフィアートが存在感を放つ。かつての「白井屋」の構造を残す「ヘリテージタワー」は、建物の半分ほどを大胆に4階まで吹き抜けにした。通路からエントランスへ、続いて大きな吹き抜けの空間へと建物内で変化が続く。

 一方、新たに建設した「グリーンタワー」は斜面を生かした丘のような外観。馬場川通りから全容が見え、建設中から「前橋に不思議スポットができた」と、その異空間ぶりが話題になっていた。全体の設計は同市の「太陽の鐘」の外構などを手がけた建築家の藤本壮介が行い、世界的に活躍する建築デザイナーや芸術家が内装を担当した4室を始め、さまざまな個性あふれる客室が計25室ある。ホテルの各所に県在住の芸術家10人の作品も展示している。

前橋の活性化担う施設を目指す

 「白井屋」廃業後の2014年、取り壊しの可能性が出た頃、前橋市の活性化活動を主導していた田中仁財団が再生プロジェクトを立ち上げた。2016年8月に市が官民一体となって策定したビジョン「めぶく。」も契機になり、訪れる人の想像力を刺激する「アートデスティネーション」が再生のテーマとなった。

 ヘリテージタワー1階のラウンジとレストランは、宿泊しなくても利用できる共用スペース。レストランは東京青山の「フロリレージュ」オーナーシェフ・川手寬康が監修し、群馬県出身の片山ひろが腕を振るう。同ホテルの矢村功代表は「訪れた方がくつろぎ、交流できるよう、準備しています」と話す。市街地に誕生した刺激的なアートスポットへ、ぜひ出かけてみて。

データ
白井屋ホテルがオープン

前橋市本町2-2-15


レストラン/17:30~23:00(20:30L.O.)
ラウンジ/7:00~22:00(食事は21:00L.O.、ドリンクは21:30 L.O.)


027-231-4618


※駐車場は近隣のパーキングを利用。

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