群馬よみうり
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ピックアップ-G
【BUSINESS】
地元企業に潜入取材!!
「株式会社みまつ食品」
2018.02.23

 群馬県民なら誰もが知っているあんなものやこんなもの……。それらを製造する地元企業の歴史やこだわりを紹介するコーナー。今回は、スーパーなどでよく見かけるチルド餃子(ギョーザ)や冷凍餃子を製造・販売する「株式会社みまつ食品」をご紹介。商品の開発秘話や同社の歴史、こだわりを取材した。さまざまバリエーションの商品で家庭の食卓を彩るみまつ食品。その魅力に迫る。

柔軟な生産体制で、こだわりの商品を全国へ
1日10万パック売り上げる老舗食品メーカー

 「株式会社みまつ食品」は本社を前橋市に置く食品メーカー。1970年に餃子の製造販売を行う「みまつ食品」としてスタート。創業当初はわずか15坪の工場で、地元の精肉店や飲食店などから注文を受け、1つひとつ手作業で製造を行っていた。「主材料は可能な限り群馬県産の一級品を使用する」というこだわりで作られた餃子は、その味のよさで地元を中心にたちまち評判となっていった。

 その後、1974年に「有限会社みまつ食品」に社名を変更。徐々に注文が増えていく中、1976年には「株式会社みまつ食品」に組織変更を行う。さらに増加し続ける需要に対応するため、1980年に工場を増設。餃子を自動生産する機械を設備するなど、生産能力を飛躍的に向上させた。手作りから機械化にシフトしたことにより、販売エリアを群馬県内だけでなく埼玉県や東京都にも拡大させると、販売量も右肩上がりになっていった。しかし、「機械では表現できない“手作りの味”を提供したい」という思いから、手作り専門の工場を擁する関連会社「株式会社鳳食」を1983年に設立。現在、みまつ食品が得意とする多品種少量生産の基盤を作り上げた。

 その後も大型スーパーの大量注文から、個人経営の飲食店の新メニュー開発まで、顧客の多様化するニーズに柔軟に対応しながら販売エリアを拡大。現在では、県内の大学や高校と共同で新商品の開発を行うなど、常に新たな試みを続けている。

 時代の流れに合わせて生産方式を変えたり、新たな取り組みに挑戦したりしている同社だが、材料へのこだわりや味付けのベースは創業当時から変わっていない。

契約農家と取り組むこだわりのキャベツ作り

 商品作りに欠かせない素材であるキャベツの仕入れは、商品開発担当者が群馬県内の産地に足を運んで行っている。また、キャベツの育成段階から契約農家と連携することで、同社の商品に適したキャベツ作りを実現している。

トレンドを逃さないスピーディーな商品開発

 同社の開発部では、時代のトレンドを逃さず商品を提供できるように、企画から試作品開発、原料調達まで「自社一貫体制」を敷いており、通常は4か月ほどかかるといわれる新商品の開発を、最短2週間で完了させたこともある。

株式会社みまつ食品のトリビア

同社のマスコットキャラクター「じゃんけん坊や」は、親しみやすいようにと、誰もが知っているじゃんけんと、かわいい男の子を組み合わせて誕生した。
工場直売所「餃子工房RON(ロン)」では、形が崩れて正規品として販売できないアウトレット品を手頃な価格で販売しているほか、予約をすれば「手握り餃子教室」(500円)に参加することも。
従業員向けに「餃子祭り」という餃子食べ放題のイベントを開催することがある。

「みまつ食品の商品」が手元に届くまで

商品の開発は、企画からパッケージデザインまで自社で一貫して行っている。開発部門だけでなく、他部門の意見も取り入れることで同社ならではの高品質な商品が生み出される。

キャベツ、ニラなどの野菜を始め、豚肉や鶏肉も群馬県産を使用。中でも同社の商品作りで欠かせない素材であるキャベツは、契約農家から厳選したものを毎日仕入れている。

工場内では、皮やあんを作る仕込みから梱包までを、機械化された製造ラインで行っており、餃子、焼売(シューマイ)といった“中華巻物総菜”を1日約100万個生産している。

こうして完成した「みまつ食品の商品」。こだわりの素材を使った、オリジナリティーあふれる同社の商品は、現在では全国各地のスーパーや飲食店など、さまざまな場所で提供されている。

【取材協力】株式会社みまつ食品 本社/前橋市上大島町2-1
手握り餃子教室の問い合わせ/027-290-2550

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