群馬よみうり
群馬を楽しむ情報マガジン「タウンぐんま」


ピックアップ-G
【HUMAN】
インタビュー特集 群馬の“輝く人”
vol.30
2021.11.04
ピックアップ-G  藤岡市

 群馬県で活躍するさまざまな“輝く人”を紹介するコーナー。今回は、5月にオンラインで開催された世界大会「インターナショナルウクレレコンテスト」ケイキ部門(3歳~11歳の部)で優勝した、小学生ウクレレ奏者のKaiくんが登場。ウクレレとの出会いや演奏でのこだわり、大会の感想などウクレレに関することから、学校のことや休日の過ごし方といったプライベートなことまでを取材した。

演奏の原動力は「楽しさ」
世界大会で優勝した小学生ウクレレ奏者

   ウクレレ奏者 Kaiくん(12)

PROFILE

 2009年6月25日生まれ。藤岡市在住。小学校2年生のときに玉村町の「ウクレレ教室 みちくさや」に通い始め、現在はプロの演奏動画などを参考に独自の練習で技術を高めている。2020年からコンテストで入賞するようになり、「第10回名古屋ウクレレパフォーマンスコンテスト」のインストゥルメンタル部門で上位入賞したほか、「第2回ウクレレ4all」では特別賞を受賞。5月にオンラインで開催された世界大会ケイキ部門で優勝。

楽しくて飽きないのがウクレレ
動画を参考に自力で考え練習

 ウクレレとの初めての出会いは5歳のとき。ハワイ好きな両親が、誕生日プレゼントとして買ってくれたのがウクレレだった。しかし、Kaiくんは当初ウクレレにあまり興味を示さなかったという。

 小学生になり、習い事を始めようとサッカーや野球、体操などさまざまな教室のレッスンを体験する中で、一番楽しかったのが2年生の9月に体験したウクレレ教室だった。玉村町のウクレレ教室「みちくさや」に通い出すと、ウクレレの弾き語りを教わり、1年目から発表会にも参加。3年生の夏からは、歌を入れない演奏のみの「ソロ弾き」を独学で始めた。練習は動画サイトの演奏を見て手の動きを観察し、音を聞き、真似ていく。この頃から毎日1時間はウクレレを弾くのが習慣になった。

 高知県在住のプロ奏者から指導を受けることもあり、順調に表現の幅を広げ、ハワイアンから洋楽、ブルースまで弾きこなす。「『楽しい』というのが続けられた一番の理由。難しい曲だと諦めることもあるけれど、ウクレレをやめようと思ったことはない」とKaiくん。

笑顔を忘れずに演奏
世界大会で優勝に輝く

 始めた頃は発表会でも緊張したKaiくんだが、続けるうちに人前での演奏にも慣れ、2020年からは大きなコンテストに出場し始めた。「父から『ウクレレは楽しい楽器』と教わったので、笑顔を忘れずに弾くことを意識している。聞いた人に楽しそうと思ってほしいし、難しい場面でも楽しそうに弾けるのが自分の強み」と話す。

 今年5月には、オンラインの世界大会ケイキ部門で優勝した。「日本にもこれだけ弾ける子供の演奏者がいるのを知ってほしい」と意気込み、コロナ禍でネガティブな世間の雰囲気を明るくしようと「上を向いて歩こう」を演奏。軽やかな音色に、画面の向こうで聞く人を意識した笑顔のパフォーマンスを披露した。手応えを感じていたが、優勝という結果を聞き、うれしさを通り越して、ただただ驚いたという。

ウクレレを広めるのが目標

 世界大会で優勝してからは、今までにない感情も芽生えてきた。「『こんなので世界1位なの?』と言われないようにしなくちゃいけない。身が引き締まる感覚」とKaiくん。一層の技術向上に努めながらも、根幹にあるのは自身が楽しみ、その楽しさを伝えることだ。演奏を聞いた人から「力をもらった」「もっと聞きたかった」と言われると、うれしくて励みになるという。「弾く人も聞く人も楽しいのがウクレレ。もっと多くの人に知ってもらいたい」と目を輝かせた。

もっと知りたい! Kaiくんの深掘り情報

将来の夢は
自分の好きなことをして、楽しく幸せに暮らしたいです。今一番好きなことはウクレレなので、今の将来の夢はウクレレのプロになることです。

 

挑戦したいことはありますか
1人で演奏するよりほかの人とセッションすることが好きなので、ウクレレ以外の楽器とセッションしたり、バンドを組んだりしてみたいです。新型コロナウイルスが流行してから他の人とセッションする機会も減ってしまったので、色々な人とセッションしたい気持ちが強くなっています。

 

学校で好きな時間は
休み時間と給食の時間です。休み時間には友だちと話して過ごすことが多いです。給食ではカレー味のほうとうが好きなメニューです。リズム感がないので、学校の音楽の時間は実は苦手です。

 

演奏する曲はどのように選んでいますか
色々な曲を聞いてみて、いいと思った曲を練習しています。曲を選ぶとき、難しさはあまり考えません。テンポの速い曲よりも、しっとりした曲調のほうがビビッとくることが多いです。

 

休日はどのように過ごしていますか
父が色々なところに連れて行ってくれたり、ウクレレ仲間とキャンプに行ったりしています。キャンプで大自然の中でウクレレを演奏するのは、開放感があって気持ちいいです。

INFORMATION
インターナショナルウクレレコンテストの優勝動画

 5月の世界大会の演奏動画をYouTubeで公開している。坂本九の「上を向いて歩こう」を、Kaiくんが自分でアレンジして演奏。曲はもちろん、演奏中の表情にも注目!

 

【URL】https://www.youtube.com/watch?v=Y-bnkqCpnOY

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