群馬県で活躍するさまざまな“輝く人”を紹介するコーナー。今回は整理収納アドバイザー1級の尾高恵理子さんを紹介する。資格を取得したきっかけや、活動の中で学んだことなど整理収納アドバイザーとしての活動にまつわることから、休日の過ごし方といったプライベートなことまでを取材した。今日から実践できる片付けのアドバイスも紹介するので、ぜひチャレンジしてみて。

整理収納アドバイザー　尾高 理恵子さん（57）

PROFILE

　1962年10月10日生。伊勢崎市在住。片付かない原因を根本から解決し「散らかりにくく、片付けやすい」を実現する整理収納アドバイザー1級の資格を持つ。群馬県と近隣で講座や片付けサポートを実施しており、明るくユーモアに富んだトークが評判。インターネットを利用した講座や片付けサポートも行っている。終活カウンセラー上級。エンディングノート書き方講師。デジタル就活サポーター。

　尾高さんは以前から家が大好きで、家を快適でくつろげる空間にするため片付けをしていたが、なかなかうまくいかなかった。そんな時、目に留まった「整理収納講座」を受講した。そこで片付けは物をしまうだけではなく理論があると知った尾高さんは「整理収納には手順と理論があることを片付けで悩む人に伝えたい」と資格取得の勉強を開始。2012年に最上位の1級を取得し整理収納のプロとして活動を開始した。

　尾高さんは自身の経験やプロとして依頼者と接する中で、片付けられない人には物が多いという共通点があることに気づいた。「安いから」「便利そうだから」とついつい買い、「いつか使う」「何かに使える」と捨てられない、というように理由がそれぞれあり、物に対する思いが整理を妨げている。物にまつわるエピソードを丁寧に聞くと持ち主の気持ちが整理され、片付けが進むという。

　尾高さん自身にも変化が現れた。物の優先順位を考えて片付ける習慣から、自分のやりたいこと、やるべきことなどの行動も整理し、時間の管理もできるようになったという。

　現在は「捨てられない人に寄り添う」整理収納アドバイザーとして県内各地で講座を開催するかたわら、家に訪問し一緒に片付けをする「お片付けサポート」に取り組む日々だ。最近では、インターネットを利用した相談も多い。これまでに尾高さんがアドバイスして片付けた人に共通するのは、日々の生活に余裕ができて気持ちが前向きになったことだという。

　片付けと聞いて気が重い人には「捨てなければと思うとハードルが高いので、まずは何が入っているかを確認するくらいの気持ちで」とアドバイスする。「片付けにぴったりの季節。家も深呼吸させてあげると、前向きな気持ちになりますよ。群馬県が整理整頓日本一になるといいですね」と笑顔で語った。

■ 休日の過ごし方は
チャチャっと片付けをしてから、コーヒーを入れて時間をかけて新聞を読みます。

■ 群馬県内のおすすめスポットは
桐生が岡公園は景色が良く、動物に癒やされます。クモザルはいつまで見ていても飽きないですね。

■ 整理や片付けをする時に心がけていることは
要、不要の判断は自分基準で考えます。これは自分にとって必要かどうか、持っていて自分を幸せにするか、困らせないか、で判断します。物を手放す時は、使い切った物には「ありがとう」使い切れなかった物には「ごめんね」と言っています。

　片付けの基本は、全ての物を一度出してから要るものと要らないものに分け、「使っている物」を手前から順にしまうこと。それを踏まえて、この時期に整理しておきたい4か所のポイントを聞いた。

【居　間】

人が集まるのでいつの間にか物が集まってしまう。使っていない物があるとゴチャゴチャしてしまうので、使っていない物は思い切って処分。個人の物は人別にまとめよう。

【キッチン】

食器は「お気に入りの物」よりも「よく使う物」から順に取り出しやすい位置にしまう。その後、あまり使わない物を空いたスペースに置くようにすると、使いやすくなる。

【物　置】

暖かいこの季節は外回りの片付けに最適。物置の中の物を全て出し、何が入っているか確認しよう。空いた段ボールや何年も使っていない物を処分するとすっきりとした空間ができる。

【お金や通帳】

通帳を全部出して残高を書き出してみよう。10年間取引がない口座はお金が下ろせなくなるので早めに解約を。引き出しに眠っているお金や商品券も期限をチェックし早めに使おう。

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